中二英語サンシャイン プログラム1 パート3 新出語句と文法ポイント
2021年1月22日 安倍冨士男
ここで学ぶ文法事項は、過去進行形です。
■進行形とはなんですか?
まず、進行形の話をしましょう。進行形とは、動作がまさに行われている瞬間を表現します。しかも一瞬の動きです。日本語で言うと、「まさに今~している最中だ」という表現が相当します。
例) 私は今、ちょうどシャワーを浴びている最中です。
彼女は、ちょうどいま、電話をしている最中です。
トムは、英語を勉強している最中です。
■進行形の基本形と日本語訳
英語で進行形は、「be動詞+doing」という2つのパーツで作ります。doingというのは、現在分詞形とも言って、動詞の語尾にingをつけて作ります。
だから、習う先生によっては、現在分詞形と言わずに「動詞のing形」と言ったり、「アイエヌジー形」と言ったりしますが、指しているものは同じです。私は、進行形=「ビー・ドゥーイング」=「~している最中だ」と暗記することを勧めています。
対応する日本語訳は、「~している」「~している最中です」などがあてはまります。注意が必要なのは、単に「~している」が進行形とも現在形ともとれることです。
「私は彼女を愛している」は、語尾が「~している」ですが、進行形ではありません。現在形です。現在の一定期間同じ状態が続いていることを言います。
だから、最初のうちは、進行形とは「~している最中だ」と強く意識してほしいと思います。慣れてきたら、「~している」と簡単に訳してもいいでしょう。
■英語の動詞は、「状態」か「動作」の2つに分類できる。進行形にできるのは「動作動詞」だけ。
これを中学で教えているかどうかはわかりません。わかりませんが、とても大切なことです。
英語の動詞は進行形にできる動詞と出来ない動詞に分かれます。
□進行形にしてもよい動詞 動作動詞
動きを表す動詞なので、一瞬の動作としても表現できる。ほとんどの動詞がこれにあたる。辞書でも、Dynamic(動的)という意味でDと示している辞書もある。
play(する)、eat(食べる)、go(行く)など非常に多い。
□進行形にできない動詞 状態動詞
一定期間ずっと続く状態を表しているので、一瞬の動作を表現できない。次のような種類がある。これらは辞書にStatic(静的)という意味でSと示しているものもある。
ア 一定時間続く状態を表す動詞 have , be, など
イ 心理的な動詞 like, love, think, know, understand
ウ 感覚に関する動詞 see, hear, feelなど
※seeは意識してなくても「目に入る」という動詞なので進行形にできない。一方、同じ「見る」でも本人が意識して動作としてできるwatch(見る、観察する)は進行形にできない。同様にhearは「聞こえる。聞こえてくる」でlisten toは「積極的に聞く」なので、listen toは進行形にできるが、hearは進行形にできない。
※また、1つの動詞が意味によって進行形にできたり、できなかったりすることもある。例えば、thinkは「思う」という一定期間続く状態動詞の場合と、「意志をもって考える」では動作動詞になる。後者の場合、進行形にできる。
□結論
言いたいことは、「なんでも進行形に出来ると思うな」ということ。いろいろ細かいことを述べたが、整理するとこうなる。
絶対に進行形に出来ない動詞(状態動詞A)
be, know, have, see, hearなど少数の動詞
意味によってはできたりできなかったりする動詞(状態動詞B) think, feel, live, loveなど、少数の動詞
無条件に進行形にできる(動作動詞)
play, eat, throw, jumpなど非常に多くの動詞
■進行形はいつの進行形かで3つある。
現在進行形 be doing (今)~している
過去進行形 be doing (あのとき)~していた。
未来進行形 will be doing(~するときには)~しているでしょう。
かっこの中の時間を表す言葉は、必ず必要という訳ではありません。理解しやすいようにつけてあるだけです。
■過去進行形 平叙文
過去進行形は、動詞をwas/were doingにして作ります。
wasかwereは主語に合わせて選びます。
動詞の語尾にingをつけて、現在分詞を作ります。
日本語訳は「~していた」になります。
普通は、過去の1点を表す語句を伴います。(あの時、10時に、など)
- ユキは10時に本を読んでいました。
- Yuki was reading a book at ten o’
- 太郎は11時に数学を勉強していました。
- Taro was studying math at eleven o’
- 麻里とケイは、1時に昼食を食べていました。
- Mari and Kei were having lunch at one o’
- 私達はその時、映画を見ていました。
- We were watching a movie at that time.
■過去進行形 否定文
過去進行形はbe動詞を使っているので、be動詞の直後にnotをつければ否定文ができます。
- 彼は4時頃テニスをしていなかった。
- He was not playing tennis around 4 p.m.
- ジョンは正午に水泳をしていませんでした。
- John was not swimming at noon.
- マイクはその時、写真を撮っていませんでした。
- Mike was not taking pictures then.
■過去進行形 Yes-No疑問文
過去進行形は、be動詞を文頭に出します。
返答はYes, she was/ No, she wasn’tのようにbe動詞を使って答えます。
- 彼女は4時頃テニスをしていましたか。
- Was she playing tennis around 4 p.m.?
- 彼らは5時頃英語を勉強していましたか。
- Were they studying English around 5 p.m.?
- トムはその時テレビを見ていましたか。
- Was Tom watching TV then?
■過去進行形 Wh疑問文
過去進行形の疑問詞を使った疑問文は、
疑問文を文頭に出し、be動詞を含む残りの文で語順転倒させ疑問文を作ります。
その結果、必ず Wh+was/were+主語+doing?になります。
- あなたはその時、誰と話をしていたんですか?
- Who were you talking to?
- あなたはそこで何をしていましたか?
- What were you doing there?
- あなたはそこで何を作っていたのですか?
- What were you making there?
■パート3の語句解説
- this morning 今朝(過去のこと) in the morningだけど、thisがつくとin不要
- see-saw 見る-見た
- withひと ~と一緒に withモノ モノを使って
- Ah アー ああ 軽い驚きを表す
- one of 複数形 ~の1つ 必ず複数形がくる
- hobbies 趣味(複数形) yをiに変えてesをつける
- Sakura Part さくら公園 地名は固有名詞といって、必ず大文字で始める
- about noon 昼頃 aboutは「~について」の前置詞と、「~頃」の副詞がある。
また、noonは単独で使う時はat noonと前置詞がいるが、aboutがつくとatは不要。
- last Sunday 先週の日曜日 これもon Sundayが普通だが、lastがつくとon不要
- cherry blossoms サクラの花 blossom桜やリンゴなどの食用果樹の花flower鑑賞用の花
- they were having hanami parties. have(持つ)では進行形不可。have(開催する)では進行形可。
- parties パーティ(複数形) partyの語尾yをiに変えてからesをつける
- Some were eating. Some peopleを省略したもの 主語が複数形なので動詞はwere
- others 他の人たち
- said 発音注意 セッドが正解。セイドと言う人が多いけど間違い。
- S. United States of Americaの略称。 省略したよ、ということをドットで表現すること。
- Easter イースター(キリストの復活を祝うお祭り)復活祭ともいう。お祭りは固有名詞なので大文字。
- eggs 発音大事。eggの語尾がグなので、sはズとなる。エッグズ。
- miss 「~がなくて寂しく思う」
- Easter egg hunting イースターエッグハント 部屋の中に隠された卵(チョコ製が多い)を捜す遊び
以上です。
なかなか難しいですね。言語学習以外の異文化理解というのが入ってきて、生徒の皆さんも大変ですね。イースターとかに振り回されないようにして、ここでは過去形をしっかりと学習することが一番大事なことですね。