中二英語 サンシャイン2 プログラム5
パート1 there構文の導入
2021年2月9日 安倍
■ここで学ぶこと
there構文(ゼア構文)、別名、「存在構文」
「~が・・・にあります。」という存在を表すには、英語では独自の構文を使います。
■基本語順は 「There is主語+場所」です。
これで「「主語」が「場所」にある。」ということを意味します。
■注意事項
この場合のThereに「そこに」という副詞の意味はありません。
■必ず後ろに場所をつけます。
場所がなければ使ってはいけません。
英語で場所は、普通は前置詞を使って表します。
例えば、次のように長くなります。
机の上に on the table
この本の中に in this book
テーブルの下に under the table
ソファーの上に on the sofa
私達の町には in our town
また場所が一語であることもあります。
There are some chairs there.
文尾のthereは「そこに」という意味があります。
文頭のthereは、存在構文のthereなので、意味がありません。
■後ろの主語に合わせてbe動詞を選ぶ
もっとも大事なことは、主語が単数か複数かでthere is(are)~を使いわけます。
There is 単数名詞+場所 (~に・・・がある)
There are 複数名詞+場所 (~に・・・がある)
訳は変わりません。
例)
There is a apple on the desk.
There are three apples on the desk.
■日本語訳に注意。いつも後ろから。
もう一度、訳の確認をします。
日本語にするときは、後ろの場所から訳します。
こんな風に。
There are / three apples / on the desk.
あります 3つのリンゴが 机の上に
=「机の上に / 3つのリンゴが / あります」
■教科書で扱うthere構文の確認
全部、日本語にしてみてください。
1 There is / a good restaurant / near here.
2 There are / two girls / under the tree.
3 There are / many other interesting stories / in this book.
4 There’s / a story about a flying island.
4の例文について解説します。
There is(ゼアリズ)の短縮形はThere’s(ゼアズ)です。
There are(ゼアラー)の短縮形は、普通使いません。
■There構文の疑問文
There構文は、be動詞を使っているので、be動詞を前に出して疑問文を作ります。
答えは、thereで答えます。
Is there a cat on the sofa?
ソファーの上にネコがいますか?
Yes, there is.
はい、います。
No, there isn’t.
いいえ、いません。
■There構文の否定文
There構文は、be動詞を使っているので、be動詞にnotをつけて否定文を作ります。
There is not a cat on the sofa.
ソファーの上に、猫はいません。
■There構文の過去形
There構文は、be動詞を使っているので、be動詞を過去形にして、過去形を作ります。
There was a large audience at the concert.
演奏会にはたくさんの聴衆がいた。
■パート1の進出語句
noon ヌーン 正午
almostオーモスト ほとんど
restaurant 発音はレストラント。似ているけど違うので注意。
near~ ~の近くに 発音はニア。
■Shall we ~?の話
人を誘って一緒に「~をしませんか」と誘うときは、
Shall we +動詞の原形?
をつかいます。
ほぼ、Let’s+動詞の原形と同義です。
Shall we go there?
そこに行きませんか?
答え方ですが、「はい」は簡単です。
Yes, let’s.
はい、そうしましょう。
「いいえ」の時は、難しいです。(笑)
No.(ダメよ)とは答えません。
そんなに率直に言ったら人間関係にひびが入ります。
それで、I’m sorry.かSorry.と言います。
どちらも「ごめんなさい。」という意味です。
そして、理由を付け加えます。
Shall we go out for lunch.
お昼食べに外に行かない?
Sorry. I have a lot of work to do.
ごめん、片付けなきゃいけない仕事を抱えてるんだ。
Gulliver 巨人ガリバーのことですが、発音は「ガレバー」に近いです。
sausage(s) ソーセージのことですが、発音は「ソースィッジ」です。
の部分は、「オー」になります。
複数形の語尾は、イズになります。ソースィッジィズ。
travel(s) 動詞で「旅行する」の意味。sはズと発音する。語尾のl音は「半母音」と言って母音の仲間だから。母音はすべて有声音。「有声音なら有声音」というルールを忘れずに。
tomato 発音注意。トメイトウで、ma(メイ)が強い。
meatball(s) 発音はミートボーオ。本当は「オ」じゃなくて、エルの発音ですが、表記できないので「オ」で代表記。
複数形のsはズと発音します。理由を考えてごらん。
terrible テリボォ 「ひどい」
Why are / those people / doing that? なぜこういう語順になるか?自分で説明できる?
■Becauseは特殊という話
Why~?(なぜ~?)に対して、「Because主語+動詞」 (~だから)で答えてよいです。
また、Becauseがなくても「主語+動詞」だけでも、理由の答えだとわかります。
※文頭につけて単独で使える接続詞はwhy?に対するbecauseだけです。
他の接続詞は、文と文をつないでいるので、単独でつかってはいけません。
次のパート2で接続詞を学びます。
be afraid of~ アフレイド 3語で「~が怖い」という意味です。
Poor Gulliver. プアには「貧乏な」と「かわいそうな」という意味があります。ここではどっちでしょう?
storyストーリィ 話・物語 「複数形はyをiに変えてからesをつける」が原則です。
■ing形は2つあるという話
flying フライイング 動詞flyにingをつけた形です。
ing形には二つの用法があるので注意です。
1 動名詞のing形
2 現在分詞のing形
1は動詞から作った名詞なので「~すること」という意味です。
2は動詞から作った形容詞なので「~している・・・」という意味です。
見分け方は、使われ方にあります。
1は、主語や目的語、前置詞の目的語になっています。
2は、名詞の前後にくっついて、その名詞を修飾します。
例
1 Jumping over the fence is easy.
その塀を跳ぶことは、たやすい。
2 Look at the dog jumping over the fence.
塀を跳んでいる犬をごらんなさい。
この場合のa flying islandは、
名詞に前に置かれて直後の名詞を修飾している
↓
現在分詞のing形
↓
「~している」と進行形みたいな訳をして修飾する
↓
「空を飛んでいる島」
↓
「空飛ぶ島」
Laputa 発音ラピュータでピューが強い。
island 発音注意「アイランド」と発音し「島」の意味。
sは黙字。(発音しないつづり字)
アイスランドと言わないこと。
アイスランドはIcelandという国名です。
horse(s) ホース「馬」複数形は「ホースィズ」
country 発音注意カントリーです。カウントリーと言わないこと。
ouの部分は「ア」です。
似た単語にcounty(カウンティ―、アメリカの郡のこと)があります。
このカウンティ―と間違えやすいです。
there’s ゼアズ there isのこと。
以上です。
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今日の感想は、「最初から短縮形ばかりで、生徒は混乱するだろうな」と思います。
初学者は、短縮させないで学習したほうがシステムを理解しやすいでしょう。
どうも教科書編集者は、文科省の意向を汲んで「実際の会話では短縮した形がほとんどだから」と考えている節があるのですが、
「実際に話す」ことと「はじめて学ぶ」ことは違っていいのです。
ある体育専門雑誌で「サッカーで止まってパスすることはほとんどないから、走りながらパスをさせるとよい」と真面目に小学校授業でのことを語っているのを見て、驚きました。
何言ってんですか。何事も基本が大事ですよ。
高校サッカーで優勝常連校の監督の本を読んだことがありますが、若いころは適当な指導をしていたが、ある著名なコーチに指導してもらうことがあって驚いた体験を次のように述べています。
「自分とはパスの指導が全然違っていた。パスをどこで蹴って、相手のどこに出すのか。パスの技術指導のレベルが全然違っていた。」
それから、パスの指導は数センチにこだわることにしたと、自分の指導歴を率直に反省しています。
外国語習得も同じです。
「実際に話されていること」。それはサッカーで言えば、試合です。その前にパス練習、シュート練習を徹底して行います。
(実際に話されているというのなら、スラングだのを学べよさそうなものなにね。)
短縮形など使用せず、「わかる授業」「生徒が納得のいく授業」を目指すべきではありませんか。
文科省主導の机上の空論ではなく、学習者の側に立った方法で授業、徹底して学習者の側にたった授業、を組み立てるべきです。
学習者の成績が上がらなければ、どんな方法も間違いです。
これを教育工学では、「学習者検証の原則」と言います。
詳しくは、熊本大学のこちらを参照して下さい。
この先生、私の師の一人です。
40歳台のころ、教員在職のまま大学院に入り、この方について教育工学を学びました。
https://www.gsis.kumamoto-u.ac.jp/opencourses/pf/3Block/07/07-2_text.html
以上です。