2024年の11月に木製玄関ドアの塗装をしたので、その記録です。
左は30年経過の木製断熱ドアを自分でケレン作業(塗装落とし作業)をしたところ。
右は、オスモ社の塗料を塗った直後。濡れたように見えるところは、失敗したところ。(詳細は後述)

■ドアの出自
拙宅の玄関ドアは、製造国、製造会社が不明です。家の新築の時に、3年間住宅展示場で使った中古をつけてもらいました。ということで、2025年現在だと、31年使用した木製断熱ドアです。5年ほど前に、玄関ドアのプラスチック製の水切りが傷んでいたので、交換しようと思い住宅メーカーに相談したましたが記録がないので、部品がとれませんでした。新築時の営業担当者からは札幌市にあるキムラドア(現在はキムラ)製だと聞かされていたので、キムラさんに問い合わせをしたところ、当社のものではないとのことでした。わざわざ盛岡まで見に来てもらい、ついている鍵から判断して、「北欧製のドア」という結論に至りました。
■ドアと普段の付き合い方
(上下調整)
春夏秋冬、季節ごとに六角レンチを使ってドアの調整をしています。ドアは生き物なので、季節ごとに動くようです。それでドアの上下調整をしています。
(ドアクローザー調整)
また、季節の温度で開閉速度が変化するので、自分の好みの速度にドライバーを使って調整します。早すぎず、遅すぎず、非常に微妙な作業です。
(表面のからぶき)
外には、ほこりがたまるので時々、からぶきや水拭きをしています。
(隙間処理)
10年前に一度、硬軟隙間テープを使って自分で気密処理をしました。その後はなんともないですね。
(ドアプレート取り付け)
3年前に、どうしてもドア下部に積雪により水があたり傷みやすかったので、アルミ板をネットで買って、自作でプレートをつけました。自己満足です。
では、本題に入ります。
■オスモのドアの塗装
最初に結論を言いますと、オスモの「ウッドステインプロテクター」(チーク色 0.75L)を使いました。大正解でした。満足のいく仕上がりと耐久性です。

30年前の新築時の色とツヤに戻りました。

オスモのこの製品と塗り方については、オスモ社のウェブサイトをご覧ください。
■これまでのドア塗装履歴
木製断熱ドアは、今はあまり流行らないようですね。30年前は高断熱高気密住宅には木製ドアが人気だったものですが、やはりメンテナンスの大変さで敬遠されているのでしょうね。今は、アルミのドアを木目調にするのが流行なのかも知れませんね。
ただ木製ドアは、経年変化によるなんともいえない風格が出てくるので、私は好きです。また時々ドアの手入れをするのもドアと対話しているような感じがして好きです。
ただドアの塗装はイヤです。これまで大変な時間と労力を使いましたから。
○新築時~最初の10年間 キシラの時代
キシラデコールを使いました。寺院建築の塗装にも使われているキシラデコールですが、当時はこれしかなかったように思います。住宅メーカーからも推奨されました。
「軽くペーパーをかけて、キシラを塗る」ということをやっていましたが、欠点がありましして、①割と早く退色する。②水に弱い(寒冷地のため吹雪になるとドアの下部まで雪が積もり濡れてドアが傷む)③割と効果が持続しない。④高価である。
○10年目~20年目の10年間 ペンキの時代
メンテナンスするのが面倒なので、思い切って「木製ペンキ」を塗りました。ドアの木目は消えて、材質がなんだかわからないドアになりました。耐久性はあったものの残念なドアになりました。せっかくオーク材を使った表面なのに。でも、仕事も子育ても忙しくとてもドアに気を使っていられない実情がありました。ただ目も当てられないドアになりました。家に帰って来たくない感じがしました。
○20年目~28年目の8年間 ドアニスの時代
お盆に夫婦で1週間かけて、手作業でサンドペーパーをかけて全部塗装を剝がしました。もう二度と思い出したくもないほどつらい作業でしたが、ドアがよみがえりました。中から真っ白なオーク材の木目が顔を出しました。塗装は着色剤を塗った後に「ドアニス」を塗って完全防水にしました。
完璧に防水処理したし、色もオーク材の木目が浮き出てきれいでした。ただ、残念なことに、①光りすぎ(光沢がありすぎ=安っぽい)②色を後から付け足しできない。(ニスを塗ったので、もう被膜が出来て、木目に着色剤が届かない)色むらが出来た。
○【今回】2024年秋 浸透性ドアオイルの時代
木工の世界ではオイルフィニッシュというのが流行になっていたみたいです。また、家を建ててもらった住宅メーカーも昔はキシラデコールを推奨していのが、今はドイツ製の「オスモカラー」を推奨しているようでした。
そんなある日こと、妻が「ドアの表面がザラザラするね」と言っていたことを思い出し、出勤前に2時間ほど時間があったので、「どれ一丁、ペーパーがけでもして、表面を滑らからにしようかな」と思ってサンドペーパー400番(仕上げ用)を当てたのが、今回の一大作業のきっかけとなりました。
ここから話が長くなるので端折ります。
400番のサンドペーパーじゃ、まったくニスは落ちません。なにせ3度塗りしてあるんで、ものすごい厚い皮膜です。でも着色剤は経年変化で白く退色してきているので、「どうしてもこのニスを落とさないと、色は復活しない」ことがわかりました。
いろいろ調べた結果、「もう一度、ニスを全部剥がして、今回は浸透性のオスモを塗る」ことに方針決定し、あとはやっていくだけでした。
ニスを剥がす作業をケレン作業と言いますが、塗装で大事なことは、いかにこのケレン作業を丁寧にするか、下地をいかに丁寧に作るかにかかることがわかりました。なので、小型電動サンダーを2種類買いました。最も役にたったのは、「京セラサンダー S-5000」でこれで平面にサンダーをかけ、曲線部と狭いとこは、あて木にサンドペーパーをまいて、手でケレンしました。(普通サイズのサンダーとミニサンダーは重くて垂直のドアで作業するはつらいです。)

サンドペーパーもいろいろ試しましたし、ネットで勉強しました。結論は、
ケレン作業には「40番」というもっとも粗いサンドペーパーでないと、ニスの被膜は落とせないということでした。でも慎重に400番→240番→100番→60番と番手を下げながら試しました。大切なドアに傷をつけないようにするためです。これはサンドペーパーがけの原則のようでした。つまり、細かいほうから徐々に粗い方へ落としていく。時間がかかりますが、これで最適番手を割り出すことが必要です。
40番でニスをだいたい落として、次に100~120番手(どっちか忘れてしまった)で表面をならしました。研ぎや研磨の原則は「粗い番手を使ったら、次は2倍の番手でならす」そして徐々に表面を滑らかにしていく、というものがあります。それに従いました。40番→100番→200番→400番と番手を上げました。
オイルフィニッシュの人たちは、200番手ぐらいがオイルが浸み込みやすいので仕上げに十分という人もおりましたが、いつも木工作業する時は、自分は400番を仕上げとしているので、400番まで上げました。
しかし、作業の9割が40番のケレン作業です。だいたい4日間ほど40番でケレンしました。100番以上の作業はダブルドアでも2時間もあれば終わります。シングルドアなら作業時間は半分です。
○塗装
オスモの情報はネットにもほとんどなかったので、正直怖かったですね。失敗したら1週間のケレン作業が無駄になりますからね。

オスモのカラーサンプルを試し塗りした写真
それで、ケレン作業の途中で塗装の種類を考え始めました。条件は、
①塗りなおしが楽=メンテナンスが楽
(もう若くないので、ケレン作業は人生で今回が最後と決めました)
②木目が美しい ③費用対効果が高い ④信頼性がある(防水効果、耐久性がある)
以上に当てはまったのが、オスモカラーでした。
国産木製ドアの製造をしている「ユダ木工」さんも、オスモを勧めていたような気がします。
ただし、地元盛岡ではオスモの取り扱いがないので、直接オスモ社(東北支店)に問い合わせて、カラーサンプル(有料550円)を買って、ドアに塗りました。恐る恐る塗ってみて、チークで色があっていることがわかりました。(あまりに嬉しくて、ちょこっと塗ればいいものを、もったいないので、サンプルを全部塗ったのが写真)
で次はサイズですが、0.75Lという一番小さな缶で間に合うかどうか不安でしたが、まあまだらになったもショーがないと覚悟して、これを注文しました。
驚いたことにダブルドアでも2回塗りで十分間に合いました。(というか、半分くらい残っています!)1度目は割と浸み込みましたが、2度目は浸み込みません。

写真見てもらえばわかりますが、薄かったところに二度塗りをしたらまだらになりました。すぐにふき取ると無くなってしまうので、仕方なくもう一度、部分塗りしてそのまま放置して乾燥させることにしました。その部分も全体になじんでくるので、あまり目立ちません。
塗り方ですが、ネットには諸説ありまして、ハケ塗りがいい、ウエスで塗る込むのがいいとありました。私は100均の安いハケでどんどん塗りました。で最後にウエスでふき取るといいと思います。木肌と浸透性塗料がなじんできます。
オスモがいいのは、「防カビ」「防腐」「防藻」の効果があり、「3分つや」で安っぽいテカリがないことです。また先進国ドイツらしく「植物性」で環境にも人体にも適しているところです。手でなでても平気ですね。値段は6000円近くしますが、ネット通販より支店の直販が安かったです。すると他の塗料よりも安いと思います。
まだ塗ってから3か月しか経っていないので、耐久性については何も言えませんが、1つ考えているのは、「こんなに簡単なら1年に1回軽くペーパーがけして、ウエスで塗りこんでもいいな」と思っていることです。
もうつらいケレン作業はしたくないので(特に今回は一人で作業した)、簡単にメンテナンス出来て、木製断熱ドアの性能と美観を維持できるなら、オスモでいこうと思っています。
全体の期間ですが、ケレン作業に1週間、塗装に1日ですが、これを時間がある時にやったので、ほぼ半月かかりました。費用は、電動サンダー(2個)、紙やすり(30枚ぐらい)、塗料(5500円)なので、1万円弱位です。
以上です。
また変化が起きたら報告します。
ネット上に、なかなかまとまった「木製玄関ドアのメンテナンス」の情報がなかったので、どなたかの参考になればと思って報告しました。役にたってくれるといいのですが。
2025年1月11日 安倍
おまけ
①ますますドアがかわいくなってきので、その後にリース造りに没頭することになりました。ドア塗装後にはまり、現在、15以上のリースを作りました。人からも欲しいと言われ、クリスマスリースやお正月リース、雪のリース、春色リース、葡萄リースなどを作って、玄関に飾っています。

②木製断熱玄関ドアですが、中古でもヴィンテージ価格になっていますね。驚きました。カフェの玄関なんかに最適ですね。拙宅のダブルドアも100万円位するんですね。アルミドアにしようかなと思っていたことを反省しました。新築時にも仙台のアンティークショップに行った際に、ロンドンの玄関用キックプレート(真鍮製)を買ったのですが、結局サイズが合わず使えず捨てました。その後、分厚いアルミ板を購入し、自分で裁断し取り付けたキックプレートです。今回、ビスは真鍮色に塗装しました。

③真鍮ハンドルよみがえる
30年間ずっと錆びて緑色になっていたドアハンドルですが、プラスチックと思っていたのですが、なんと真鍮製でした。ケレン作業中に磨いたら光ったので、耐水ペーパーで丁寧に磨き上げました。真鍮色の塗装をしようと思っていので、思わずうれしくなりました。にぶく光っています。

③自分でやるのは冒険すぎると思って、職人さんに頼もうと思ったこともあります。ですが職人さんの知識と腕に差がありそうで、結局、自分でやることにしました。
塗装から3月後のドア 2025年1月10日撮影

おわり