オフローラでお風呂のリフォームしました

オフローラでお風呂をリフォームをしました

盛岡市 F. Abe

 

初めに
 これはあくまで個人の感想です。どのメーカーのどのモデルも立派に出来ていて、問題は自分に合うかどうか、です。私の場合、たまたまオフローラが自分の考えにあっていたということで、特にオフローラが他社より優れているということを言っているページではありません。また、自慢のお風呂を見せる場所でもないです。

 何にも知らない状態から、どうやってお風呂をリフォームしたかということを記録したページです。その報告です。参考になる方も、ならない方もいます。
 

オフローラでお風呂リフォーム(概要)

1 施工 2024年4月
  パナソニック オフローラ 1.25坪タイプ
  総額 公表せず
  リフォーム業者 ドルフィン盛岡店
  場所 岩手県盛岡市 本州でも最も寒い県庁所在地

2 現状と問題点
 築28年のユニットバス(1.25坪)あり
 FRP製ながらまったく故障なし(メーカー不明)
 問題は「冬が寒い」というこの一点。
 特に洗い場が寒い。脱衣所はパネルヒーターで適温。
 冬の風呂場が寒く、浴槽から出られない時もある。
 冬は浴槽のお湯の温度がすぐ低下し、追い炊きしないと持たない。
 スポーツ少年団を運営しているのでシャワーも大事

 (夏場は3回位シャワーを使う)

 

いつかはリフォームと思っていたが、早くやるも、5年後やるも同じことと判断し、どうせやるなら早い方がメリットを享受できると思った。またお風呂の事故で死にたくないと思った。我が国では交通事故の死者よりもお風呂での事故、ヒートショックの結果、溺水や心筋梗塞で亡くなる人の数が多い。よって、いつかは自分たちもヒートショックで死ぬ可能性が高まると思っていた。

 

3 リフォームで重視した点
シンプルで飽きないデザイン・冬でも暖かいお風呂・掃除しやすい・ランニングコスト(燃料代、電気代)がかからない

 

4 特徴的な設備
 LEDライン照明

 酸素美泡湯

 開き戸

 カウンターあり

 窓あり

 4面同柄(白)

 室内すべて白で統一(床は白を選択したが、グレーっぽい)

 浴室乾燥暖房機200V

 なしにしたもの(鏡・浴槽ふたフック・収納棚・物干しフック)
 標準風呂形状
 以前あった集中換気の吸気口を脱衣所に移動
 お風呂の「高断熱パック」を選択
 床下の気密断熱施工を徹底
 パイプ類の高断熱処理を徹底

 

5 リフォームまでの経過
第1期 夢を見る時期 4年くらい前 
 お風呂リフォームの知識ゼロで出発
 ジェットバスか、サウナをつけようと思った
 風呂をジャンボサイズにしようと思った
 コストと想像通りいかないことで断念

第2期 情報収集期  
 TOTOLIXILPanasonic、Takaraのショールームを回る
 TOTOのシンラかLIXILのスパージュで検討を開始
 カタログの最も最高機種を選択し、見積もりを取る
 どちらも総額300万円を超すことが判明し、予算オーバーで断念
 特にTOTOショールームには5回ほどお邪魔して見積もり作成を手伝ってもらいすごく感謝しております。
 4面ウッド調(又は大理石調)にしたいという漠然とした希望あり。
 またリフォーム業者を数社回って展示品を見させてもらった。
 まただいたいの金額を教えてもらった。
 (お風呂本体の割引率と概算の工事費の感覚がつかめた)

第3期 売れ線モデルに乗っかる時期 
 一番売れているというTOTOのサザナに決定
 (一番売れている商品なら間違いがないだろうと判断)
 細部を検討し細かな仕様を決めて、複数業者から見積もりを取る
 オプションをつけると想像以上に高価になることが判明。
 シンラの一番下のモデルに迫る価格になっている。

第4期 迷いの時期 
 サザナのトップグレードにするか、シンラの下位モデルにするか迷う。
 デザインや仕様にも迷いが生じて来た。
 リフォームチラシをためたり、YouTubeでリフォームを勉強しなおす。
 時々TOTO, LIXILのカタログを眺めてはため息
みそかの夕方、机に向かってお風呂の仕様を決めているうちに、自分に嫌気がさして以後数か月はお風呂のこと考えることを放棄すると妻に宣言。

第5期 深化の時期 
 県内外のサウナに通っていたので、モダンなお風呂の特徴を理解し、自分が何をしたいのかが明確に。(金田一温泉のカダルテラス、紫波町の日詰湯は配管がむき出しで素敵だった)
 自宅にサウナは無理(ランニングコスト的に割に合わない)
 「清潔でメンテナンスが楽で温かいお風呂」が目標
 函館旅行中に偶然宿泊したホテルが、室内を白で統一したサウナと洗い場に遭遇し、白に目覚める
 YouTubeで、各メーカーの一番下のモデルに自分のやりたいオプションをつけるとよいというアドバイスあり。

第6期 オフローラで攻防 
 「付け足し方式」しやすいモデルとしてパナのオフローラにする

オフローラにしてから、再度ショールームに何度か足を運んで質問をして自分の考えが適正かどうか、ずれていないかを確認。YouTubeの情報をうのみにしないようにした。

 

自分の場合は、次のように判断したのでカタログの選択番号順に紹介します。

私はこれをエクセルを使って、金額が出るようにした。プラスマイナスが自動計算され、市場の代替の相場の割引率も入れてあるので、あとは工事代金をプラスすると総額が出るようにして、相場観をつかんだ。

 

1 サイズ 1.25坪(変更不可)

2 ドア勝手 略

3 設置階、設置方法 略

4 浴槽パン 標準仕様
 (パンなし、にして断熱気密にお金をかける)

5 床  スミピカフロア(白)

6 床暖房  なし
 (床暖なしにして、断熱気密にお金を投入)

7 浴槽形状  エスライン浴槽
 東北のショールームにリクライン浴槽がないので、東京ショールーム(汐留)にエスラインにするかリクラインにするか実機を確かめに行った。実機に入ってエスラインでいいことを確認した。


 ワイド浴槽にリフォームした知人がいて、なぜかもう一つの一人用のステンレス風呂を使っていることを知り、使用する水と燃料の問題を痛感した。

 

8 浴槽 スゴピカ浴槽(白)
 FRPと比較してすごくきれいです。入浴剤の発色がきれい。

9 浴槽機能  酸素美泡湯
 ショールームで勧められ、他社の肩湯代わりに選択。

 定年退職の自分用の慰労として選択。
 とても気に入って毎日使っています。

10 浴槽内ハンドルと排水栓
 浴槽内のハンドルは迷ったが、最終的に邪魔な感じがしてつけなかった。

11 風呂フタ  標準仕様

12  風呂フタフック なし
(頭上に突起物があるのがどうしてもセンスにあわなかった)
(なくても困らない。入る時は床に立てかけて、使わない時は風呂に立てかけておく)

13 浴槽エプロン ピュアホワイト
(色を入れてツートーンにしようと思ったが白で統一という基準で押した)
(Pinerestというアプリで「お風呂白」で検索すると、ユニットバスでなくデザイナーさんが設計した素敵なお風呂がたくさん出てきて、「これだ!」と思った)

14 壁アクセント なし

15・16 壁柄 グレイスホワイト
 4面同色の一番安いグレイスホワイト(標準仕様)を選択
 マット素材は水滴が残らないので清潔とのこと。(YouTube情報)
 鏡面素材はきれいだが、光が反射し水滴が残るのらしい。
 自分は光を吸い取るマット素材が心が安らぎます。

 ある人から全部白だと手術室みたいになりますよ、と言われたが。

 函館の最新ホテルのお風呂とサウナもマット素材の白で統一だった。

 自分の感性と実機確認が大切だと思った。

17 天井高さ 標準仕様

18 天井設備 標準仕様

19 換気設備 暖房換気乾燥機200V
暖房機能はまだ使っていません。冬に使います。
乾燥機は毎日、使用後に使っています。
お風呂中は使用停止にすると浴室が暖かいです。
(以前は24h集中換気の吸入口があり、強制的に脱衣所の空気が流れ込んできて、それが身体に直接あたって寒く感じていたことが、リフォーム後初めてわかりました。止めていると浴室は暖かいです。)

 

お風呂使用後は。

24時間換気+急速換気(1時間で自動停止)
夜9時に使い終わって換気システムを稼働させると朝方には完全に乾燥しています。
8時間乾燥した状態を保つとカビが発生しないらしいです。説明書に書いてありました。春~秋までは、朝に換気システムも止めて、窓を開けて自然換気します。
冬は静かな24h換気を使うか、お風呂のドアを開放にして脱衣所の空気で乾燥を保つ予定です。

部屋を暖める暖房は冬にだけ使う予定です。ヒートショックで死にたくないし、身体が動かなくなって子どもたちに迷惑をかけたくないので。ドルフィンさんに聞いたら、24h換気を回しても1ヶ月数百円の電気代なので、止めてカビを発生させるよりも回しっぱなしのほうがコスト的に見合いますよと教えてもらいました。その通りでした。
(ただし、暖房代はドライヤーと同じ原理なので、お風呂に入る数十分前に入れるといいでしょうとのこと)

 

洗濯ものは、浴室は使わず冬は室内。春から秋は外に物干し場を自作してあります。
(専用の外から見えないブラックポリカで覆った鍵付きの物干し場)です。

 

20 天井開口仕様 標準仕様
 ですが、天井にも断熱材とてんこ盛りに入れてもらいました。

 ドルフィンさん、ありがとうございます。

 

21  ドア  開き戸(白)に変更
高さがあって解放感があっていいです。透明ガラスがはやっていますが、私の趣味ではないです。

 

22  カウンター 標準仕様(白)
スゴピカカウンターというただの四角の台です。ネット上やパナのカタログには、これが不要という意見もありましたが、座って洗う場合は必須と判断。つけて正解でした。なければ、風呂おけを置く場所がないです。

23  洗い場水栓 標準仕様(白)
 標準仕様(スクエア)なのにデザイン性と操作性が優れています。

24  シャワーヘッド・ホース 標準仕様
シャワーヘッドがメタルでいいのですが、ホースもグレーでなんか失敗感ありました。ホースも白にするべきでした。ただ最初からホースを白にするとシャワーヘッドも安いプラスチックの白になります。後でホースだけ白にするつもりで選択しましたが、今もそのままです。

25  浴槽側水栓 なし(標準仕様)

26  照明 フラットラインLED調色仕様
ボタンで昼白色と電球色に変更可能ですが、暗くは出来ません。暗くなればなおいいなと思いました。上位のモデルは暗くも出来るようです。パナさん、ここは頑張って欲しいところです。この照明、ものすごくきれいです。気に入っています。

27  ミラー つけませんでした
以前のユニットバスについていたミラーは使い物になりませんでした。どうしても使いたい時はお湯をかけてから使っていました。新築後すぐに雲ってどうしようもなかったです。後でもつけられるので、不要としました。(半年後の今もつけてません)

28 29 31 収納棚・収納テーブル・タオルかけ  つけませんでした
前はあればあった方がいいと考えていましたが、ぬめりの原因になるのでカット。また、必要なものは磁石式でいくらでもつけられるし移動できるのでカット。特にタオル掛けは貧乏くさいのでカット(個人の感想です)。

30  シャワースライドバー つけませんでした
フックにしました。シンプルで素敵です。高級サウナはフックでしたので参考にしました。相当迷いましたが、サウナ巡りから学びました。

 

また後日、他社のシャワーバーを後で取り付けようと思ってスライドバーを無しにしました。グローエのシャワーバーをつけたかったのです。

グローエとTOTO(どちらもリフォーム用のシャワーバーを出している)からは、パナのユニットバスに付きますよ、と返事をもらいました。

パナのお客様相談室に電話で相談したら、カタログにないものはダメ、他社の製品の可否については返答もできないとのこと。

さらに、後付けしたらユニットバスの保証をしないとのこと。(こわ)

 

ここから自分の中でシャワー論争が始まりました。
シャワーが、浴槽と洗い場の中間に位置しているのが気に食わないのでした。アメリカを旅行した時、シャワーは洗い場の真ん中についていました。また浴槽にもついていました。飛び散らず便利だなと思いました。両手を使って、シャワーを浴びたい、身体を洗いたい、シャワーを使うのに浴槽を濡らしたくない(カビのもと)と思ったのです。

また、シンラやスパージュには天井から降り注ぐシャワータワーがあるってことは、そういう需要があるってこと。検索してみたらYahoo知恵袋で同じような質問をしている人がいました。数人の回答者から、「そんなこと気にするな」「シャワーが浴槽側にあると浴槽でシャワーを浴びるのに便利だよ」「何言ってんだ!」などと頓珍漢な回答が。いわゆる袋叩きにあっていました。

 シャワーを洗い場の真ん中で使いたいことがそんなにおかしいことですかね、と私も思いました。これは誰かに言っても無理だなと思いました。赤色を認識しない方に、赤を指さしても見えないのと同じ(ある脳科学者のたとえです)。別の世界に住んでいると思いました。

 

 ちなみに身長180㎝の私は、標準仕様のシャワーフックの位置だと、背中をまげてお辞儀するようにしないとシャワーを使えないのですよ。しかも、シャワーの跳ね返りで浴槽が濡れる。

 

この問題ですが、リフォーム後にあっさりと解決しました。山崎総業のマグネット式シャワーフックをつければ、好きな高さ、好きな位置にシャワーを持ってこれるのでした。これで洗い場の真ん中に持ってくることが出来ました。グローエのシャワーバー(定価28万円)をつける必要がなくなりました。

 

 後日、100円ショップを回っていたら、100円ショップでもマグネット式シャワーフックが売られていましたね。山崎総業の20分の1の価格ですね。やはりニーズはあるのですよ。

 

32 裏配管  業者さんに任せました

33 断熱材(床)  気密パッキン付高断熱仕様
34 断熱材(壁・天井) 気密パッキン付高断熱仕様

 

ユニットバスの断熱について
ユニットバスでは「なし」「標準仕様」「高断熱仕様」「気密パッキン付高断熱仕様」と4つから選べます。


 ネット上では「ユニットバスは断熱材を入れても寒冷地では冬に寒い」という意見が多々見受けられました。

 どうしてか調べていくうちに数人の建築士YouTubeで「浴室全体の断熱気密施工をしない限り、(特に寒冷地では)ユニットバス用の断熱材を入れてもすぐに冷める」というものを見ました。


 簡単に言えば、いくら保温浴槽にしても、ユニットバスを断熱材でくるんでも、たかだか5mmや数センチ程度の保温材では厳冬期はユニットバスの周りは外気と同じ(マイナス15度など)だからすぐに冷える。その結果ヒートショックを起こすということらしいです。


 それでユニットバスを入れる前に、浴室の基礎や柱を断熱気密工事をして欲しいと依頼しました。また循環パイプは厳冬期に凍ってお風呂に入れなくなるので、パイプはすべて断熱材で3重にぐるぐる巻きにして欲しい、浴室地下にある人通口(じんつうこう、点検用に人が入るスペース)も断熱材で埋めて欲しいと依頼しました。


 ついでに、暖房乾燥機のダクト周りも断熱気密施工して欲しいと頼みました。とにかくユニットバスが入る部屋(浴室の空間)をコンクリートの冷えが上がらないように、また外気が一切入らないように塞いでほしいと依頼しました。


 ドルフィン盛岡店さんは、この要望に心よく応えてくれましたので、施工を依頼することにしました。

 

その結果
 まだ厳冬期は迎えていませんが、4月から9月までの半年で感じたことは、お風呂が暖かい、浴槽のお湯が冷めない、お風呂からあがっても身体の芯から暖かいという実感です。ただ、外気がマイナス10度を下回る厳冬期(1月~2月)に、本当のお風呂の性能が試されるとおもいます。これについては、また実体験を報告したいとおもいます。


なお、この断熱気密施工の工事代は思っていたほどの額にならず少額で済みました。

 

寒冷地にお住まいの方はぜひこの断熱気密工事をした方がいいと思います。


まとめると、暖かいお風呂を作るには、

 1 浴室全体の気密断熱施工(必須)
 2 ユニットバスの断熱材(必須)
 3 浴室暖房機(オプション)
 4 床下暖房(オプション)
というところでしょうか。


1と2は必須です。これがなければ、3と4をつけても思ったほど効果は出ないと思います。1と2をつけた上で予算に応じて3→4の順につけていけば暖かいお風呂になります。

 

余談ですが、各社のトップブランド(シンラ、スパージュ、Lクラス)は、2と3が最初から標準装備です。しかし1はついていません、自分でやることなので、要注意です。

 

リフォーム店で1を意識しているところは、2024年時点は極めて少数です。チラシを見ると寒冷地の多くのリフォーム店では2から勧めているようです。ところが安くすれば売れるので、2さえない状態で販売されているケースがあります。これは消費者のせいなのか、メーカーのせいなのか、リフォーム業者のせいなのか、わかりません。

 

 結局、リフォームの場合、消費者の自己責任なので、私たち消費者の知識不足が一番の原因でしょう。100万円以上払ってリフォームして思い通りの暖かいお風呂にならず、最悪ヒートショックで死ぬケースもあります。(だから、このリフォーム考察を書いています)

 

 次に業者さんの責任もあります。断熱気密を知らない勉強不足の業者は論外ですが、知ってても消費者が安さを求めるあまり、そのまま販売するケースもあるようです。実際に私も見積もりを取ってわかりました。

 

 浴室リフォームにあたって、「高断熱高気密施工して下さい」と言って「そんなの必要ないよ。」「ユニットバスの断熱材で十分ですよ」「それをしたら高くなって、かえってお客さんが困ることになりますよ」と言う業者さんに出会ったら、自分で判断するしかないです。「わかりました」か「いやそうじゃない」かのどちらかです。


 逆に、「うちはやっていますよ」とか「どの程度の断熱気密をご希望ですか」「最近、そういうご要望が多く対応していますという業者さんだったら、第一段階はとりあえずパス(合格)ではないかと思います。(個人の感想です)

 

 ここまで浴室の高断熱高気密施工についてお話をしましたが、必要な地域について考えてみたいと思います。
 北東北三県+北海道  必須
 北関東から南東北北信越   必須
 関東以西+九州  必須(えっ?と思いの方が多いと思います)

 

 ヒートショックで亡くなる人は推計で1万9000人位で交通事故の死者よりも多いのです。そして、ヒートショック予備軍の多い県は千葉、宮崎、沖縄、広島、岡山などです。ヒートショックという言葉を知らないという県もありました。(データはリンナイのwebページより引用)ご自分でヒートショックについて一通り調べてみるとよいと思います。その上で判断を下すと。

 

 つまり、寒い地域の人々は、寒さに対応して脱衣所やお風呂を暖かくしますが、関東以西の暖かい地方では、普段は暖かいのでそういう意識が働かず、冬に寒いお風呂(や脱衣所)になっているということです。ぜひ、全国の方々がヒートショックを意識して、リフォームの際には「見えないところ」にしっかりとお金をかけたいと思います。

 もう一度、事実かどうかは自分で確かめることです。ここに書いてあることも含めて。人は考え方にバイアス(偏向)がかかり、信じたくないものは見ないようにする傾向があるとのことです。
  

35 フリーサイズ窓枠  あり

最近のネットのリフォーム情報では窓はなくていいという論調がありますが、一考を要します。私の結論は、「窓はあった方がいい。」です。私の場合、既設の窓は樹脂製窓枠にペアガラスが入っていました。またドレイキップ方式と言って縦にも横にも開く窓です。これをそのまま使いました。結果、よかったと思っています。

 冬以外は換気のために窓を開けています。また、採光も出来るし、カビ防止に役立ちます。さらに昼間にシャワーやお風呂を使う時は照明が不要です。断熱効果の高い小さめの窓はあると便利です。
 もしこれがアルミサッシのシングル窓だったらリフォーム時に交換していても窓を残したと思います。

 リフォームカタログには、見栄えをよくするために外に向かって巨大な窓がついていたりますが、窓は熱が逃げる最大の場所です。大きくすればするほど冷えます。外が見えるということは、外から中も見えるということです。そういう条件のお宅でない限り、窓は断熱効果、採光効果、換気効果を考えて最小限にするのがいいと思っています。よって、どんな場合でも「窓は不要」という考え方は、実情にマッチしないと思います。

 

その他
浴室テレビ 
あるアンケートによれば、つけなくてもよかった設備の代表に浴室テレビがありました。まさに不要だと思います。タブレットで映像も音楽も浴室で楽しめまし、電子本も読めます。私はKindleアプリで洋書を読むのが以前の習慣でした。(私の洋書多読の師匠酒井先生(100万語多読創始者)から、多読はお風呂が一番と聞いたので)。本を読むひまがないので、お風呂の蓋の上でタブレットで読んでいました。リフォーム後もそうしたいと思って、介護用の椅子を入れましたが、結局、お風呂が快適で本さえ読まなくなりました。白いお風呂で瞑想ではないですが、酸素のマイクロバブルに浸かりながら、ゆっくりと過ごしています。

 

 実はリフォームしてから、浴室内の温度が高いせいか、低温(39℃)でお風呂を焚いても、あまり長時間いることが出来なくなりました。以前は41℃でお風呂を焚いて1時間かけて浴槽に出たり入ったり、途中1度(冬は2度)は追い炊きしてお風呂の温度をキープしながら、本を読んだりしていたのですが、今は20分から30分浴室にいるとのぼせる一歩手前になるので、お風呂からあがり、冷ましながら携帯を見たり本を読んだりして時間を使うようになりました。
半年たってもまだ、お風呂との付き合い方がわかりません。もう少し長くお風呂に居たいのですが、、、。

 

ジェットバス 
つけたい方はどうぞですが、いろいろ調べてみると、メンテナンスがやっかいなのと故障が起きるようです。もちろんつけるお金もありませんし。知人でつけた人がおりますが、使っていないと聞きました。やっぱりこれも、近くのサウナで使うのがいいでしょう。

 

浴室サウナ 
一番欲しかった設備ですが、費用対効果があがらないことがわかりました。メンテナンスが大変、高温にならない、電気代やガス代の維持費が高価らしいです。その費用があれば、近くのサウナに何百回も通えます。掃除も大変です。これは専門のサウナに任せるのが一番です。それでも庭に一人用のサウナを設置しようかと考えたりしています。大のサウナ好き(サ道)です。

 

握りバー
 以前は1つ横につけていました。使っているうちにネジが緩み、自分で外して数年使っていました。

 握りバーは、今後は年もとるので、使いそうだし、しかし美観を損ねそうだしと、さんざん迷いました。

 パナの盛岡ショールームと東京ショールームの方に勧められて短いのを1本横につけることにしました。自分ももう若くはないので、いつお風呂で意識を失ったり転倒したりしてもおかしくないと思いました。
 つけてよかったです。浴槽で身体を起こしたり、浴槽から出る時に使います。美観も損ねませんでしたし、掃除もほとんどしなくてもよいくらいです。

 

ドアタオルかけ
つけているお宅が多いようです。私はドアの美しさを維持したく、つけませんでした。その代わり自分でタオルフックを横につけて使っています。用を足します。

 

お掃除について
後から入る妻の担当なので話を聞きました。お風呂から出る前に簡単な掃除をしてくるそうです。


浴槽  浴槽のお湯を流し洗剤をまきスポンジ棒で軽くこすりシャワーで流す。
床と壁 シャワーで水をまき、壁は泡がついた部分だけ軽く流す。

 

以上を5分位でやるそうです。スクイージーは使っていません。窓を閉め(閉めないと乾燥しない)、脱衣所のドアを閉め、24時間換気と強制換気の2つのボタンを押して終わり。翌日の朝には完全に乾燥しています。

 

強制換気は1時間で自動でオフになります。止める必要はありません。今のところ(春~秋)は、朝に24時間換気を止めます。乾燥しているので、窓をあけ、浴室のドアもあけておきます。

 

冬はどうするか、これから使いながら考えていきます。
(おそらく両ドアを閉めて、24時間換気を回すか止めるかになると思います)

 

ミラーがないために、掃除が簡単です。

 

収納について
また、収納はすべてマグネットでシャワーの水がかからない場所にあるので、ぬめりも発生せず、掃除も不要です。その収納の位置を決めるのに数か月かかりました。
必要最低限のものを持ちこむことにして、自分たちの最低位置を割り出すのに結構かかりました。

 

置いているもの
シャンプー・リンス・髭剃り、ボディータオル(妻と私で別タイプ)
シャンプー時に使うヘッドスパ
スポンジ棒・浴槽泡洗剤・入浴剤(3種)を透明ケースに入れて保管

 

置かなくなったもの
歯ブラシセットとコップおき

(長く居れなくなったため、ごちゃごちゃした印象で美観を損ねるため)


介護用椅子
新品で購入したがやっぱり邪魔で美観を損ねるため、透明のアクリル椅子で高さが十分にあるのものが見つかったので、変更した。また読書をこれでするつもりだったが、長居できなくなったため、撤去した。

 

最後に
 お風呂のリフォームをしようと決めてから3年ぐらいがあっという間に過ぎました。途中でパナソニックからビバスという新シリーズが出るし、コロナとロシア・ウクライナ戦争で半導体が入手できず浴室暖房機が入手できない状態が続き、気が付いてみるとオフローラの価格設定が1年で20万円も値上がりしていて、時間がどんどん過ぎて行きました。もう先延ばししても安くなることはないし、一年でも楽しく過ごしたい、この先何十年もこの家で過ごすわけではない、と思い、まだ壊れてもいないユニットバスを更新することにしました。


 いろいろ考察してみて気が付いたのは、「自分はお風呂に何を求めているのか」今一度よーく考えてみることでした。それで各社の最上級機種、中級機種、ベースグレード機種から選んで行けばいいと思いました。また、予算も限られているので、その枠内で最大の幸せを得られるように工夫していけばいいと思いました。そしてショールームを回り、各社の特性を知り、整理していくことだが必要だと思います。


 このように考えることができたのは、建築家の石山修武(おさむ)先生の書かれた「秋葉原感覚で住宅を考える」(1981年刊)に影響を受けたからだと思います。先生は「安くて、丈夫で、美しい、そんな家がなぜ持てないのだろう」と問題提起をし、自らいろんな作品を作って来られました。この本を若い時に読んで、建築は難しくない、建築は生きるための思考の道具だととても身近に感じました。それ以来、住宅、庭、リフォームをすると際の参考にさせてもらっています。


 今回のリフォームにあたり様々な啓示を与えてくれた各社のショールームの皆様、リフォーム業者の皆様、パナソニックとTOTOのお客様相談室の方々にお礼を申し上げます。そして、こんな変わり者の私に呆れもせず最後まで相談に乗り、リフォームを引き受けて頂いた吉田産業、ドルフィン盛岡店担当千葉様、ならびに、毎日楽しく会話をしてくれた施工業者の皆様方(工事中、仕事をしながら私のいろんな質問に丁寧にかつ率直に答えてくれました。)に厚くお礼を申し上げたいと思います。


 

お風呂のリフォームを考える方々の参考になればと思って長文を書きました。

最後まで読んで頂き感謝です。

2024年9月19日  F.Abe

 

リフォーム前(28年間問題なく使用中)

 

リフォーム直後の仕様前の状態

 

解体工事後の様子

石膏ボードで覆い、気密施工してありました。

28年前とはいえ設計施工の会社さんのおかげで、

とてもきれいな状態です(感謝)。

ただし、

1 コンクリむき出し(冷えのもと)

2 人通口あいている(外気と一緒の温度)

 

気密断熱工事中。

これでもまだ途中です。

ホース類をこれから断熱処理に。

 

厳冬期に凍結していた循環用パイプ。

穴をふさぎ、これから3重巻きに。

 

このように気密化と断熱化処理。

外側も同様です。

 

パナのカタログにある壁用「高断熱材」

 

ユニットバスの壁構造

鋼板の裏は石膏ボード1枚です。

(どのメーカーもほぼ一緒です)

それにオプションで上記の高断熱材を足します。

そして、今回特別にそのユニットバス全体を断熱処理した部屋で包むことにした。

 

浴槽を包む断熱材。

厳冬期に、もしこれが外気に直接あたれば、やはり冷えるでしょうね。

どこのメーカーのカタログでも、「5時間経っても、2.5℃の温度低下」とうたっていますが、ある評論家の指摘によれば、これは「外気温10℃の室内の実験棟」でのことだそうです。実際にカタログにも下に但し書きが書いてありますね。

盛岡は最近でこそ暖冬傾向ですが、厳冬期はマイナス10度を下回り、家の北側から強烈な風が吹けば、体感温度はさらに下がります。実際に我が家の場合、北側にある循環ポンプのホースは「配管 凍結防止ヒーターを巻いていても」冬に凍結してしまうことがあります。おそらく巻いていない基礎内部の部分が凍結すると推測しています。いくら見える部分にお湯をかけても解凍しないからです。

 なお、北東北の話をしていますが、九州、沖縄でもいったん焚き上げたお風呂のお湯が冷めないということは燃料消費の面からも推奨できることではないかと思います。

 

排水パイプの立ち上がり部。床下から冷気があがってくることのないように、完全に気密にしました。夕方、業者さんが帰ってから、ヘッドランプをつけて、脚立を入れて、線香を焚き、いろんな場所にあてて、通風していなかどうかチェックしました。

完璧な気密処理でした。

 

さらに、浴室の石膏ボードの後ろには気密フィルムが入っているので、壁の部分は気密処理出来ているとのことですが、ユニットバスが入れば二度とこの部屋を見ることはないので、後悔したくなかったので、夜に立ち上がり部だけ自分で気密テープをすべてのつなぎ目に貼りました。

 

これはプロの業者さんの施工です。

外気が侵入してくる場所は皆無です。

線香の煙で確認しました。

 

複雑な窓の取り合い部分。

ここも気密テープですべて塞いでから窓枠を入れてもらいました。

窓枠は単なる化粧板なので、肝心なのは基礎部材です。

ここにも線香の煙をあてました。まっすぐたちあがるので、エアの漏れはないです。

 

半年後の撮影。

ドア枠の下。床が傷んでいたところ水切りステップがあって、気持ちいいです。

以前は半分腐りかけていた。ドア枠の外側の壁紙は、コストダウンのために自分で壁紙を貼りました。それからDIYのタオルフックと暖房換気扇のコントールパネル。

コストダウンのために、自分で出来ることは自分でやりました。なんでも業者さんに値切るというのはフェアではないと思ったからです。

 

半年後の撮影。

スイッチは「照明切り替え」と「酸素美泡湯」。

ボイラーのコントローラーをシャワー側に少しずらして設置。

こんな小さな工夫でもシャワーだけを使う時に便利です。

浴槽の真ん中につけると足を上げた時に干渉して邪魔。

もう少しシャワー側でもよかったかもしれないです。

防水ケースに入れたタブレット直置きできますね。

手すりはやはり使いましたね。

コントローラーの位置や手すりは業者さんやショールームさんのアドバイスでした。

工事を何百件も扱っているので、経験上からくるアドバイスは貴重です。

 

実際使ってみてのレイアウト。

一番迷ったシャワーバーの有無。なくてすっきり。不便は感じませんね。

以前もシャワーバーあったのですが、面倒で上下にスライドさせたことはないです。

上げた状態がデフォルトで、下で使う時は膝の上にのせてつかっていた。

でも、そういうことは28年間も使っていてほとんど意識しなかったので、家人と今までのお風呂の使い方を話し合いました。どっちから入る?何につかまって入る?どうやってあがる?身体や髪を洗うときどうしてた?お風呂の蓋はどこに置いてる?どうやって掃除してた?などなど。(笑)

シャワーフック(マグネット式)で、夏場など必要に応じて洗い場の中央に持ってくる。

いろいろなボディースポンジを3種位使った結果、100円ショップのハード系タオルが一番気に入って、またそれに戻りました。「肌に悪い」という印象を持ちがちですが、じゃあ韓国あかすりはどうなの?とか「チクチク療法」ってどうなのと、いろいろ考え、消耗品のボディータオルは100円ショップに落ち着きました。今後、変わるかも知れませんが。

立ち上がりが楽なように、読書できるように介護用の白い椅子を入れたのですが、やはり邪魔でした。ので、ニトリで一番座高が低いアクリル椅子に落ち着いた。

風呂おけとシェーバーかけは山崎実業のマグネット式。あと2つあるのはシャンプー時に使うシリコンゴムで出来たヘッドスパ(現在、硬軟両方あり)。シャンプーというより、肩こりや眼精疲労にいいというので使い始めました。いいですね。

シェーバーは朝は電気式ですが、できるだけお風呂にいたいので、作業を増やすために入れてあります。

シャンプー入れも迷いました。マグネット式や吊り下げ式も検討しましたが、ボトルごと取り替えていつもフレッシュな気持ちで入りたいと考え、アマゾン一番人気のシャンプーセットを無くなるごとに買い替えることにしました。ボディーはすぐになくなりますが今は二人だけの生活なので、ボトル一本で数か月持ちますね。

 

反対側。風呂フタはお風呂使用中はここに置きます。

使用後は浴槽のフチに立てかけて乾燥させます。

必要最低限。スポンジと洗剤をひっかけ、無印良品で買った入浴剤入れに常時3種の入浴剤を入れています。白の壁にきれいに映えて邪魔感はありません。スプーンはコーヒー用のを利用。入浴剤ケースは満杯に入れると計量スプーンが入らないので吊り下げた。

酸素美泡湯は、つまりの原因になるため入浴剤を推奨していません。特にニゴリ系のは故障の原因になるので、説明書にNGとはっきり書いています。ただし、透明系は特に指摘がないので、おそるおそる使っています。浴槽がスゴピカきれい浴槽の白なので、入浴剤の発色がことさらきれいです。いつかお見せしたいですね。

それと透明系の入浴剤を入れて、溶け切ってから酸素美泡湯も使っています。半年毎日使っていますが、特に問題なさそうです。

 

改善点

酸素美泡湯のスイッチが、照明スイッチを入れないと作動しない点。日中や夕方にもお風呂に入るのですが、照明要らずで酸素美泡湯だけ使いたいのに使えません。次回バーションでは改善して欲しいです。

エスライン浴槽の形状が肩の部分がラウンドしているので、肩幅の広い男性(私)は、ちょっと窮屈な感じです。ラウンドさせないでフラットにして欲しいですね。

この点、リクライン浴槽がもっといいかと思ったのですが、リクライン浴槽は足が伸ばせない感じでしたね。消去法で、エスライン浴槽にしました。