中二英語サンシャイン プログラム3 パート1 助動詞の拡張 must

中二英語サンシャイン プログラム3 パート1 助動詞の拡張 must

2021年1月28日 written by ABE Fujio

 

■新出文法事項 must

助動詞mustをここでは学ぶ。すでに中一で助動詞canを学んだ。今日は、canに加えて助動詞を増やし、伝える内容が豊かになるように努力しよう。

 

■これまでに学んだ助動詞

can  能力の助動詞「~できる」中一で学習済み

will  未来の助動詞「~するでしょう」 中2で学習したばかり

must 義務の助動詞「~しなければならない」 今回学習します

 

■助動詞とはなんですか?

助動詞とは、「動詞を助ける言葉」です。

動詞の意味に、話している人の判断や感情を加えていくものです。

例えば、「~できる」とか、「~しなければならない」とか、「~かも知れない」とか、話す人がどう思っているかを加えていくのです。

 

日本語で考えると、

例)彼は歌う。 に対して、判断を加えると、             

  彼は歌う【ことができる】。 

  彼は歌わ【なくてはならない】。

 となります。

 

 注意してほしいのは、カッコ内の「~ができる」とか「~しなくてはならない」は、主語である「彼」の判断ではなく、それを話している人(=話し手、話者)の判断です。

 話者とはその文をしゃべった人のこと。

 

次いでに言えば、

聞き手とは、文を聞いている人のこと。

会話は、「話者」と「聞き手」で成立します。

文法用語で「話者」のことを、「1人称」と言い、

「聞き手」のことを、「2人称」と言い、

会話の場所にいない人のことを、「3人称」と呼びます。

 

だから、

1人称は、「私」「私達」

2人称は、「あなた」「あなたたち」

3人称は、「彼」「彼女」「彼ら・彼女ら」となります。

 

3人称だけ性別があります。

 

繰り返します。助動詞とは、ある事柄に対して、話者の微妙な心の動きや判断や気分をミックスして伝えていこうとするものです。

 

こうすることで、表現できる意味内容が豊かになり、コミュニケーションがうまくいくのです。

 

■英語の助動詞の特徴

英語の助動詞は、次のような特徴を持っています。

① 動詞の前に置く

 Tom can swim.

② 主語が三人称、単数でもSをつけなくていい

  Mary can sing.

③ 後ろに置く動詞は、常に原形(つまり何もつけない)にする。

 John can write a Japanese letter.

④ 否定文は、助動詞の後ろにnotを置く。

 Taro can not read a newspaper.

⑤ 疑問文は、助動詞と主語の語順転倒で作る。

 Can Taro read a newspaper?

⑥ 助動詞は2つ同時に並べて使ってはいけない。

未来の助動詞will(~だろう)

能力の助動詞can(~できる)

※「できるだろう」はwill can, can willのどちらもダメです。

※どちらかを別の形で使うこと。

そのためcanはbe able toと言い換えできるようになっている。

Jiro will be able to read an English newspaper.

次郎は英字新聞を読【めるように】+【なるだろう】。

 

■ここで学ぶ助動詞 must

mustは「義務の助動詞」と言います。

意味は「~しなければならない」となります。

発音は「マスト」となります。

 

例)

You must wash your face.

君は顔を洗わなけれならない。

Taro must help his mother.

太郎は母を手伝わなければならない。

John must practice the piano.

ジョンはピアノを練習しなけれならない。

 

■mustの否定文 

mustの否定文は、must notが原則です。

意味は「~してはならない」という強い禁止です。

 

例)

You must not use the phone here.

ここで電話を使ってはいけません。

You must not swim here.

ここで泳いではいけません。

 

※短縮形はmustn’tと書きますが、発音がマーストントではなくて、省略してマースントとなります。

You mustn’t speak Japanese in this room.

この部屋で日本語を話してはいけません。

 

■mustの疑問文

mustは助動詞ですから、前に出して疑問文を作ります。

 

例)

Must I go to the hospital?

僕は病院に行かなければなりませんか?

Must you clean your room?

君は部屋を掃除しなければなりませんか?

 

■mustを使った疑問文への応答

Must I wash the dishes?

僕はこの皿を洗わなくてはなりませんか?

 

Yesの場合

そのままmustで答えます。

Yes, you must.

はい、そうです。

 

Noの場合

日本語で考えてみましょう。

 

「僕は皿を洗わなくてはなりませんか?」

に対して、次のどちらが適切でしょうか?

①「いいえ、洗ってはいけません。」

②「いいえ、洗う必要はありません。」

 

①は、応答としておかしいですよね。

②が、普通の会話で成立していますね。

 

①はNo, you must not.

②はNo, you don’t have to.

と言います。

 

このhave to(発音はハフトゥー)は次のパートで習います。

don’t have toで、「~する必要はない」を表します。

 

■Mustの疑問文の答え(まとめ)

Must ~?に対する応答は、

 

Yesの場合は、mustで答える。

「~しなくてはなりませんか?」 

「はい、しなくてはなりません」

 

Noの場合は、mustではなく、don’t have toで答える。

「~しなくてはなりませんか?」

「いいえ、する必要はありません。」

 

瞬間英作文練習はあとでやります。

 

■パート1の新出語

snack(s)   お菓子

before~  ~前に

hungry  お腹が空いている

Mom  発音はマム 「お母さん」

wait  待つ

wait for~ ~を待つ

charity チャリティ 「慈善」

town  町

town’s   町の 

hospital  ホスピタル 病院

children  チルドレン 「子供たち」

 

※特別な複数形 child-children

child(チャイルド、子供)の複数形は、sをつけたchildsではありません。children(チルドレン)となります。renの語尾は古い英語では、一般的な複数形を作る語尾だったのですが、今は特別な名詞にしか使いません。

 

begin(s) ビギン・ビギンズ 

■自動詞と他動詞の区別の話

同じ動詞でも、後ろに目的語(名詞のことです)がある時とない時で訳が微妙に異なります。

これをあいまいにすると、いつもフィーリングでしか訳せなくなり、混乱のもと、ひいては英語嫌いになります。

ですから、しっかりと用語を覚えて下さい。

 

自動詞=目的語がない・主語だけ必要=自(分で終わる)動詞と覚えると便利です。

日本語訳は、「~は・・・する」となり、「~を」が不要です。

 

他動詞=目的語がある動詞=他(が必要な)動詞と覚える便利です。

日本語訳は、「~は~を・・・する」となり、「~を」が必要です。

 

ですから、beginの場合は、

  目的語がない時「~が始まる」

  目的語があると「~が~を始める」となります。

 

School begins in April.  学校は4月に始まる。

Tom begins a new business.  トムは新商売を始めます。

「始まる」と「始める」は一文字違いなので、紛らわしいのですが、始まるものが違ってきますので、しっかりと自動詞・他動詞の区別をつけて下さい。

 

同じことがほかの動詞にも言えます。こういう動詞はかなり多いです。しかも、多くの生徒はここを見落として、訳がわからなくなっています。

 

例) 

grow

A grow 自動詞「Aが育つ」

A grow B 他動詞「AはBを育てる」

 

end(s) エンド・エンズ 「~が終わる」

put your name on the list リストに名前を書く(←置く)

 

■a.m.  エイエム 「午前」の話

略式ではamと書く。

使い方は、「時刻+a.m.」の順で書く。

ラテン語のante(~の前)meridiem(正午)の略語。

「アンテ・メリディエム」と読みます。

略しているから、正式にはピリオドをつける。

文尾にある時は、文の最後のピリオドと重ねない。

1個でいいよ。

The Walk begins at 7:00 a.m.

 

■pay ペイ 「支払う」の話

基本はpay A for Bで 「AをBに支払う」となる。

通例、Aにはお金が入る。

だから、pay the money for ~が多い。

支払うものが「お金」ってケースが多いもんだから、

お金を省略すると、pay for Bとなる。

それでも、「Bにお金を払う」と訳す。

 

こういう省略は英語で多いんです。

「~に手紙を書く」は、本当はwrite a letter to~。

だけど、書くと言えば「手紙」だから、a letterを省略する。

すると、write to~になる。

でも、日本語に訳す時は、「~に書く」じゃ通じない。

やはり、「~に手紙を書く」と訳すんですね。

 

■ドルの話

記号は、$ 

縦棒1本です。調子にのって、2本書かないように。 

つづり字はdollar(s)です。dOllArと書きます。

発音はダラー(ズ)。ドラーズじゃないよ。

 

複数形にするのは、2ドル以上の時です。

one dollar 1ドル

two dollars 2ドル

hundred dollars  100ドル

 

記号の$は、数字の前につけますが、読む時は「数字+$」の順です。

$1 = one dollar

$2 = two dollars

$100 = three dollars

 

on the right 右側を 前置詞はon

You must walk on the right.

君は右側を歩かなければならない。

 

■youの話

youには「目の前にいる『あなた』」という意味と、「あなたも含めた一般に人のこと全部を指す」を表す用法があります。

 

後者を文法用語では「総称のyou」と呼びますが、私は「一般人のyou」と呼んでいます。

 

話しかけるような調子で親しみが増すので、youを使います。

広告文やマニュアル文ではone(人は)やwe(私達は)よりも好んで使います。

 

例えば、このパート1の「チャリティーウォークの広告文」に使われているyouも、すべて「人は」という意味であり、個人としての「あなたは」ということではありません。

 

じゃあ、「あなた」じゃなければ、なんて訳せばよいのか?ということになりますね。

「訳さない」のが一番いいです。

 

例)

You must pay $15 for the Walk.

「そのチャリティーウォークには、15ドル支払わなければなりません。」

 

You must walk on the right.

右側を歩かなければなりません。

=右側通行です。

 

以上です。